こんにちは、佐藤秀海です。
今回から、拙著「よくわかる家相と間取り」(エクスナレッジ)のポイントを説明したいと思います。
先日も、この本の読者がわざわざ大阪から私の事務所まで来訪されました。正しい家相を知っていただくためにも、一人でも多くの方に手に取ってほしいと思います。この本では、まず、今まで私が設計監理を行った方への取材から始まりました。
土地選びからお手伝いをしたケースをはじめ、間取りのみ修正したケースまで、担当の女性編集者とカメラマンと一緒に、直接、いくつかの家を訪ねました。
編集者の素人目線に立った質問もあり、私も取材を楽しませてもらいました。
最初に訪ねたのがTさん一家でした。
Tさんは奥さんとかわいらしいお嬢さんとの3人家族で、家相については奥さんのこだわりがあり、土地探しも大変で50~60件の候補からやっと土地を選んで、施工はミサワホームに決めていました。
間取りについても同じように、自分たちの希望を何とかして取り入れたいけれど、家相も無視できない。
考えれば考えるほど、と悩んだそうです。
家相を取り入れた家づくりというと、何もかもあきらめなくてはいけないと思ってしまいますが、そうでもありません。中には、「家相を取り入れると家が建たない」とまで言い切る施工会社の方もいますが、そんなことはありません。
たしかに、無理な注文に関してはあきらめることは必要です。小さな器にたくさんの物を詰め込んでもあふれるだけです。
一番大切なことは、限られた条件の中で最良を目指すこと。すべての希望を取り入れても、よい家になるわけではないのです。本当な必要なものだけ取り入れた家が、シンプルで素敵な家に仕上がります。
Tさんの家は、ご家族の希望をすべて、私が受けとめました。
もちろん、採光や通風にもしっかり考慮し、家相もよくて、住みやすい間取りに、まとめてあります。
何よりも、ご家族の努力が報われたことが、私の喜びです。
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