今回は廊下と縁側について説明します。
家相学では、敷地の吉凶を判断するときに、必ず道路との関係に注目します。
敷地に対して道路がどの方位にあり、また、道路からの高低差などによって敷地そのものの吉凶が決まるからです。
敷地にとっての道路の役割は、人間の体に例えると血管のようなもので、とても大切なのです。
家の間取りを考えるときには、廊下が道路の役割を果たしています。
つまり、廊下の吉凶を考えるときには、方位にこだわるのではなく、その走り方に注意をすると思ってください。
廊下の走り方で特に注意が必要なのは、建物を二分するような走らせ方です。
建物の真ん中に廊下が走り、廊下を挟んで建物を南北や東西に二分しては凶相です。
こんな間取りだと家族の関係が悪く、些細なことがきっかけでぎくしゃくしてしまいます。
二世帯住宅などでは要注意ですね。
たとえば、西側を親世帯、東側を子世帯として廊下で二分してしまうと、おなじみの嫁姑の確執が勃発します。
工夫を凝らした吉相の家でさえ、この問題解決は難しいのですから、こんな間取りには絶対にしてほしくありません。
家族の中でもめ事が起きるもう一つのパターンは、廊下の突き当たりのトイレです。
方位にかかわらず、廊下の突き当たりにトイレを設けてしまうと、必要以上にいざこざが多くなってしまいます。
ただし、トイレ中が丸見えにならなければ、こんな心配はありませんので、上記イラストをご確認ください。
家相学上、別棟の扱い方にも廊下が関係してきます。
母屋と別棟を渡り廊下でつなぐには、渡り廊下の幅と距離に決まりがあるのです。
廊下の幅は一間(1820㌢)以内に収め、距離は一間半(2730㌢)以上確保します。
最低でも、母屋と別棟の屋根が重ならないような距離が必要ということです。また、渡り廊下の両端に扉を設けて互いの建物の縁を切ることや、廊下に掃出し窓を設けてそこから外には出ないなども、決め事になっています。
広い敷地にいくつも建物が建ち、母屋とその別棟との関係が凶相のため、家運が下がるケースはとても多いのです。
また、会社や工場などとは違い、自宅の場合には、基本的には増築することで家相が悪くなってしまいますから、転ばぬ先の杖として智慧が必要です。母屋と別棟の家相については、いずれ別の回で詳しく説明しますので、楽しみにお待ちください。